プロフィール
クリエイター育成のデジタルハリウッドにて専門スクール、大学・大学院の広報室長、西日本事業部長を勤める。
デジタルハリウッド退社後、教育×エンタメを企画、制作する株式会社ナスピアへ。
2013年同社代表取締役就任。
ユーザーの驚きや意欲を引き出す教育コンテンツ制作をテーマに掲げ活動中。
WEBデザインやシステム開発の勉強でデジタルハリウッドでお世話になった関さんにインタビュー。
moeオーナーの浦本とはデジハリ(以後デジタルハリウッドの略称)神戸校からのお付き合い。
関さんがオーダーされたのはビジネストートタイプのチャコールグレーのamicoトートバッグ。
デジハリ在校時から就職、転職、そして独立と至るところでお世話になっている関さん。
インタビュー場所は、大阪は西天満にあるクリエイターが集まるおしゃれなカフェ「Cafe R」。
同じくデジハリ大阪本校の卒業生で、moeのサイト監修に携わっていただいた瀬口理恵さんがオーナーのお店。
デジハリ時代の思い出話や教育、企画・プロデュースのお話など、ドリンクと共に味わい深くいただきました。
アットホームでクリエイティブだったデジハリ神戸校
関さんとお会いしたデジハリ神戸校は私としては楽しい思い出しかありません。
卒業制作で毎日通い詰めていましたが、クラスメートやスタッフさんはじめ一生懸命で和気あいあいとした雰囲気でクリエイティブな環境だったと思います。
神戸校は生徒さんや講師の先生、スタッフ含めてまとまりがよくコミュニケーションも取りやすかったと思います。
少数編成で個々の生徒さんに目が届くので、個性豊でクリエイティブな猛者を発掘しやすかったです(笑)
卒業制作での泊まり込みや授業も楽しかったのですが、バーベキューやカラオケ大会などのイベントの思い出が圧倒的なんですが(笑)
あれは楽しかったです(笑)神戸校は企画・プロデュースにちょうどよい規模でした。
浦本さんのお肉の調達ルートがあったので、バーベキューやすき焼きなどハイクオリティで盛り上がりましたね。
バーベキューは良かったですね。入学前の生徒さんの参加など実数より多くの人が集まってました。
お肉も美味しくて、牛タンがわずか3分ほどで全量なくなったような・・・。きっと生で食べた人いますよ(笑)
企画・プロデュースに目覚めたデジハリ神戸のバーベキュー大会
関さんってデジハリ時代から企画・プロデュースのイメージがあったのですが、目覚めというか何かきっかけがあったのでしょうか
やはりデジハリ神戸校のバーベキューです!それこそ、浦本さんの高級お肉屋さんルートがあったのが始まりです(笑)
自分は「形から入るタイプ」ですが、バーベキューのど真ん中「肉」を自慢できるほどの品質で確保できたので本領発揮できました。
まず、学校の責任者の立場を利用して数十名が参加しても対応できる数のキャンプグッズを購入。
タイトルも普通じゃ面白くないと「牛喰へ」とし、デザイナーにポスターを発注するなどやりたい放題にやらせてもらいました。
確か、告知用の動画も撮ってましたよね(笑)
結果、全受講生だけでなく、受講生の家族から果ては受講検討者までが参加する一大イベントになりました(笑)
冬には学内ですき焼きやしゃぶしゃぶ、カラオケ大会まで開催。もちろん学校の本部には内緒です(笑)
すき焼きの匂いは学校中に数日間残り、本部の視察がないかヒヤヒヤしたのもいい思い出です。
これら全ては浦本さんのお肉が始まり。あのお肉のおかげで受講生からイベントがあるたび喜ばれ感謝され・・・。
企画やプロデュースに目覚めたのは浦本さんのせいかも知れません(笑)
ナスピアの提供する教育コンテンツとは
株式会社ナスピアは企画、デザイン制作、システム設計の全てを自社で行うプロダクションです。
以前はテレビ局などが権利を有するキャラクターのファンサイトの企画運営が中心でした。
弊社は小規模な会社ですが、クライアントは大手企業で教育コンテンツホルダーの比率が高いのが特徴です。
それらに対してコンテンツ提供の目途が立ち、新規事業として教育ICTコンテンツの制作に取り組んでいます。
デジタルの表現を活用した知識欲の向上を図る教育ICTコンテンツ
教育ICTコンテンツとは例えば、オンラインでのe-Larningのようなものでしょうか
我々が目指す教育ICTコンテンツとは「それってデジタルで表現すべき?」を考えつくし、デジタルで表現すべきものだけを快適に受講できる仕掛けに載せ、知識欲を向上させるものです。
最初に取り組んだのが、大学の推薦入学やAO入試など一般入試よりも早く進学が決まる学生のための入学前e-Larningの企画・制作でした。
ポイントは大きく2点。ひとつは学生のe-Larningの着手率の向上、もうひとつは高校とは異なる大学での学びに対応できる知識を身に付ける事でした。
e-Larningの着手率向上について、プラットフォーム設計の多角的な検証や、設問に対する多様な回答方式の採用、ランキングシステムの実装などエンタメの演出的な要素も取り入れました。
結果、大学の告知強化と連動し着手率がほぼ100%になった大学も出るようになってきました。
もうひとつの「大学での学び」への対応ですが、e-Larningでの出題を「覚える力」から「調べる力」や「考える力」「応用する力」などの内容にシフトしました。
大学では課題に対して自身で調べ、レポートをまとめる力やプレゼンテーション能力が重要です。
それまでの入試で合格するためのものとは別物ですね。
現場で活躍するデジハリ卒業生との嬉しい出会い
職場が変わったとはいえ、同じデジタルでものづくりの世界。デジハリ卒業生との出会いも多くありそうですね。
教育が絡むとは言え、卒業生との出会いはそれなりにありますね。
デジハリで夢を追いかけて学んでいた彼らがその夢を叶えて働いている姿を見ると本当に嬉しくなります。
テレビ局の案件で有名なお城を取り上げた番組があり、その内容を本にするという企画がありました。
その本に付属で付ける事になったDVDコンテンツで番組で使ったお城のCGを使い、城内を自分が歩いている視点で楽しめる映像コンテンツの制作の依頼がありました。
早速そのCG制作者と打ち合わせ。
城内で紹介すべき部屋や、刀を差して歩くとすれ違いざまに刀がぶつかるので廊下は左側通行になっており、DVDでも左よりルートにしようなど取り決めました。
ある程度の方向性が決まり、CG制作者との雑談で彼がデジタルハリウッド大学の卒業生であることを知りました。
プロジェクトに携わったきっかけや、かかった期間など頑張っている様子やリアルに出会えることは本当に嬉くて励みになりますね。
プロデュースに求められる「過去(経験)・環境・思考・行動」の4つの要因
デジハリとナスピア、それぞれ教育をテーマの事業を扱っていますが違いはありますでしょうか
デジハリはものづくりを通して社会に新しい価値を生み出すプロデュースが中心でした。
一方、ナスピアではプロデュースによって生み出された価値、コンテンツの提供が中心となっています。
今、コンテンツを教育現場に提供する立場になり、大学院で教員の先生方と激しく議論していた頃をよく思い出します。
想いの強さがヒト・モノ・カネを動かすプロデュース力
デジハリ大学院で、プロデューサーに必要な資質を研究しておられた先生と学生やスタッフで100名のプロデューサーと呼ばれる方々にインタビューをしたことがありました。
そして過去(経験)・環境・思考・行動の4つの要因としてまとめました。
過去の体験や環境が思考傾向を変化(進化)させ、その思考が強ければ強いほど行動に移す。
つまり生み出したいプロジェクトや世に発表したいビジネスなど、実現させたいという想いの強い人がプロデューサーしてヒト・モノ・カネを動かしているのだと言う事です。
人は思考の強さにより行動するか否かが決まります。
その思考の要因が過去(経験)や環境から生み出されるのが過去・環境の要因となります。
例えば、子供たちの勉強に対するモチベーション向上を狙う教材開発をプロデュースするとします。
勉強に対する子供たちのモチベーションはそれぞれ異なります。
それらをキャッチするアィディアを教材として潜ませ、実際に勉強してくるようになれば、それは思考要因に繋がる過去・環境要因を創れたことになると思うのです。
調べ、集め、分析し、悩み、結論を出す学びのツール
子供の頃の私は「歴史を勉強して社会に出た時何の役に立つんだ!?」という考えで歴史の勉強は好きではありませんでした。
社会に出て必死になって覚えた歴史上の事件の年号を問われる事は殆どないかも知れません。
例えば坂本龍馬の脱藩は1862年ですが、年号はともかくなぜ坂本龍馬は脱藩という選択をしたのか。
歴史上の人物たちの決断とその時の状況を考え、理解を深めていく事は社会に出た時に非常に役立つのです。
社会では右か左かジャッジしなくてはならない、いわゆる岐路に頻繁に出くわします。
その岐路で結果正解と考えられる方を選ぶ確率を上げるには情報を集め、正確に分析しなければなりません。
過去の偉人たちは、情報収集した結果をどのように分析し判断したのか?これが本来歴史から学ぶことであると考えています。
調べ、集め、分析し、悩み、結論を出す。
そんな学びのツールを教育現場に届けたいと願ってやみません。
目的や範囲を見極めるプロデュースの難しさ
あるべきプロデュースのあり方から、実際に生み出されたものを提供した結果はフィードバッグされると思いますが、印象的なものはありますでしょうか
あるプロダクションから、歴史もののTV番組で使われる衣装のデザイン画で子ども向けのコンテンツの企画の相談を受けた時の事です。
センサーを使ってカメラの前に立った人にその衣装を重ね、プリクラのように印刷されたシールができるというアイディアを提案しました。
提案は相談元のプロダクションに気に入られ、弊社は機材の選定とシステム・コンテンツ制作部分を担当。
開発したシステムを入れる筐体(きょうたい)は、相談元のプロダクションが制作することで合意しました。
システム・コンテンツ制作も順調。センサーに反応して衣装のイラストをユーザーの体に貼り付け、手のアクションで衣装選択でき、プリントアウトする仕組みを完成させました。
モニターやPC、センサーなどを設置する筐体も完成。100%無垢材で作られた観音開きの巨大で立派なものでした。
当時は先進的な技術を駆使したコンテンツで、筐体作りにも相当に気合が入ったのだそうです。
大事なのはプロジェクトに関わる全ての人の笑顔、その中でも最高のユーザーの笑顏
待ちに待った筐体に組み込まれたシステムの稼働。
番組のプロモーションは筐体を披露する全国行脚。万一の誤作動に備え、最初の数カ所は同行することになりました。
最初のスタート地点は真冬の釧路。当日の朝、現地に同行したスタッフより筐体が重すぎて2階の会場まで階段では運べないとの連絡がありました。
急ぎ筐体制作会社より解体の仕方を聞き出し、パーツごとに2階へ運び現場で組み立ててなんとか設営できました。
その後の全国行脚で運送会社から重すぎて、この筐体は扱いたくないとクレームが入り、全ての地域に持ち運ぶことはできませんでした。
確かに私のポジションは機材の選定とコンテンツ制作のプロデュースでした。
しかし展示の狙いは、筐体を会場のオーナーに常設展示で買取を希望してもらう事でした。
そのための全国行脚ですが、結果的には筐体の移動や設置の問題などもっと広い範囲を見ていなければならなかったのです。
大事なのはプロジェクトに関わる全ての人の笑顔、その中でも最高のユーザーの笑顏。
そんな状態を創らなくてはならないのだと思い知った出来事でした。
唯一の救いは重くて運べない筐体でしたが、数少ない運べた会場のユーザーはみんな笑顔でプレイしてくださった事ですね。
関さんのワークスタイルとライフスタイルとバッグ
TV局や大学などの取引が多いとのことですが、営業や視察で遠方への移動も多いと思うのでバッグに関してはこだわりもありそうですね。
本社は大阪ですが東京のクライアントが多いので移動は多いですね。
バッグ選びの条件はおしゃれバッグで、①PCと最低限の着替えがスマートに収まり、②ラン(走っての移動)を妨げないことです。
生まれつきせっかちなものですからゆっくり歩く事をよしとしません。
急いでもいないのに渡りたい道路の信号が点滅したら走り出すタイプなんです。
大阪から東京の移動では品川あたりで東京駅から目的地への乗り換え電車を検索し、新幹線の東京着の時刻と乗り換えの出発時刻が4分差なら乗れる判定をします。
もちろん東京駅構内をそれなりのスピードで駆け抜けます(笑)
なので、地面をゴロゴロさせるタイプのバッグやケースは私のスピードを鈍らせる邪魔な存在でしかありません。
自身のライフスタイルに合うバッグ求めあちらこちらと物色しました。
ビジネスマン関さんのバッグ遍歴
始まりのリュックサック
最初はリュックサックタイプのバッグでした。
リュックは重さを感じにくいので、サイズさえ合えば最高のパートナーになるに違いないと考えていました。
しかし、リュックは走ると左右の体の揺れとは逆にゆっさゆっさしてくるんですよね。
その揺れが私を進行方向へまっすぐに進むのを妨害する事が判明。引退へと追い込まれました。
本命になりかけたショルダーバッグ
ショルダーバッグはランに相性が良いバッグでした。
一方の肩に重みがかかる点ではリュックに劣るものの、脇を締め、バッグを挟んで走る事で移動速度を妨げないメリットがありました。
しかし、コートを着るシーズンに私の美学に反するシーンが発生しました。
自身もよくわからないのですが、何故かバッグのたすき掛けがダメなんです。
コートの前を閉じている時はいいのですが、前を開けた状態の時のたすき掛けが全くダメ。
かといってたすき掛けしなければ、走ることで生じる上下運動で肩からずれ落ちてきます。
そんな理由で秋が深まる頃に引退へと追い込まれました。
瞬殺のボストンバッグ
その次に出会ったのがボストンバッグ。
がっつり荷物も入りよさそうでしたが、バッグ内のPCの座りがよろしくなかったので即引退されました。
苦悩のはてに出会ったmoeの革のビジネストートバッグ
シンプルでかわいらしさとおしゃれさが同居しパソコンが入るmoeの革のバッグ
関さんのお気に入りビジネスバッグの空白期に出会ったのがmoeの革のバッグだったということでしょうか
そうなんです。革のバッグのプロデュースの話を聞いて、浦本さんにこれまでのバッグで叶わなかった事をぶっちゃけました。
正直、moeの革のバッグのコンセプトをお聞きして期待しました。
それが、シンプルな中にかわいらしさとおしゃれさが同居し、パソコンが安全に持ち運べ、且つ一泊分程度の荷物が入るのバッグなんです。
数か月後に「これどうでしょう?」といって送られた写真が革の3Wayバッグ urchinでした。
実物を持つ前に「あ、コレやん」と思ったのは後にも先にもこの時だけです。
リュック機能を持った3Wayバッグですが、ショルダーと手提げスタイルをメインで使っています。
現在も通勤に、出張に大活躍してます。
本命の革のビジネストートバッグ
今回オーダーしていただいたビジネストートバッグamicoはurchin 3Wayバッグから4年ぶりの2つ目となります。
2回目のオーダーありがとうございます。何が決め手となりましたでしょうか
urchin 3Wayバッグを大事に使いたいので複数のバッグを使いまわしているのですが、そのローテーション候補のバッグを探していました。
様々なバッグを引退に追いやった自分のライフスタイルに最も合うベストなバッグは持ち手、肩掛けができるトートバッグだと考えていたんです。
それで、moeから新作のビジネストートがでたということでサイトで商品を拝見したんです。
そしたら、またまた実物を持つ前に「あ、コレやん」と思いオーダーさせていただきました(笑)
デザインもシンプルでかっこよく、持ち手の作りも高級感があって良い感じ。
カラーのチャコールグレーもフォーマルでもビジネスでも使える良い色だと思います。
駅構内の小走りもOK、PCの座りや使い心地も良いトートバッグ
使い心地もクリエイターのためのバッグだけあって、PCの座りが非常に良い。
トートですから肩から掛けた時にバッグは比較的上の方にあり、脇を締めると必然的にバッグが体と腕に挟まれます。このポジションが駅構内の小走りにちょうど良い。
仕事柄出先でデモンストレーションを行う事が多く、PCとモニターを繋げるケーブル・コネクターが必要なのですがそれらがすっきり収納できる内部も良い。
そしてなによりオリジナリティがあって良い。
出張の時だけでなく、普段使いもしていますのでクライアント様とお会いする際にも当然持ち歩いています。
かなり目の肥えた方が多いのでそのバッグってどこのバッグですか?と聞かれることもしばしばです。
そんな質問を頂いたらしめたもの。一気に距離が縮まるのです(笑)
デザインよし!収納力よし!小脇に抱えて走るもよし!三拍子揃ったバッグですと自慢しています(笑)
現在、バッグのローテションでヘビロテの活躍。
大事に使わせて頂きたいと思っています。そして3代目も期待します(笑)