まずは商品、革のバックの開発をー後編

姫路で革のPCバッグの開発

まずは商品、革のバックの開発をー後編

(2014年)4月になっても商品となる革のPCバッグの開発で相談していた学校から見積りやお断りなどの連絡はありませんでした。3月の段階で見切りは付けていましたがStoryboardの業務もありしばらく活動は出来ていませんでした。

活動はしていませんでしたが、その間に具体的にどうするか考えました。バッグのデザイン含めて依頼できる所を探すか、デザインと試作を個別に探すか、タンナーさんとの連携も考えてできるだけ姫路から近い所など距離、デザイン、試作の3点が重要項目でした。

当初、大阪や神戸のバッグの製造工場なども考えました。ネットで調べたのですが豊岡の場合と同様にロット生産の問題がありました。

バッグのデザイナーも課題に

豊岡のバッグ工場は自社のサイト上でバッグの販売もしているところありましたが、大阪や神戸はそのようなところは少なく、ホームページそのものを持っていない、またはあっても作ったまま放置している感じでしたのでデザイン的なものを依頼するのも難しそうでした。

バッグのデザインについて専門のデザイナーに相談するにしても、どうやって探せばいいのか、デザイン料も安くはないでしょうし、服や靴のデザイナーよりも少数のイメージがありました。

「デザイナーの卵」的なデザイン学校などの学生をスカウトしてコストを押さえるみたいな手法もありますが既に近隣の学校に依頼して失敗しているので同じところに相談することはないですよね。

それに服や鞄ってデザインが優れていても実際に欲しいと思うのは別だと思っていました。とりわけバッグなどは日々の生活のなかで使われるもの、紅白歌合戦の出場歌手のように実用性がなく目立って一回使えば終わりというものではないのでデザイン的に尖ったバッグでどうなんだろうって思っていました。

地の利を活かした姫路の革工房でバッグ試作を開始

地の利を活かした姫路の革工房

とにかくバッグを一つ作らないと話にならない。ということで地元の革工房さんをあたってみることにしました。革工房でも財布や名刺入れといった小物中心のところから靴専門、鞄専門などさまざまでした。

また調べていて気づいたのですが、革工房って全国どこにでもあるものだと思っていたのですが東京や大阪など大きな都市の他は皮革製造を行っている地域などに限られていました。素材の調達を考えれば当然なのかもしれないですね。

姫路市近辺で鞄を中心に制作する工房さんをいくつか調べてアタックすることにしました。最初に飛び込みで訪問したところはあえなく撃沈。たまたま訪問先の近所でStoryboardとして新規のアポイントがあってスーツを着ていたこともあったのか警戒された感じでした。

気持ちを切り替えて違う日に別の工房さんにご相談しました。今度は事前に電話で要件を説明して訪問することに。前回は一人で突撃訪問してしまったのですが今回はタンナーさんも一緒に同行していただきました。

相談の結果、快く引き受けてくれることに。確かにノートPCの収納に特化した革のバッグってあまりないということで関心を持ってくれました。地元の革工房さんなので私が拠点にしている町とも交流もありますし、ちょっとしたことでも直接会って打ち合わせができる。これでバッグの開発体制は整いました。

不安ながらも自分でバッグをデザインすることに

ところで問題のバッグのデザインですが、私がデザインすることになりました。バッグデザイナーを見つける術もないですし、デザイン料の問題も。なによりこの事業を始めようと思ったきっかけはお気に入りの自分のバッグが欲しかったからです。

試作しながら工房さんアドバイスを頂いたりなどはできるとはいえ、正直かなり不安でした。反面、自分だけのこだわりのバッグを自分でつくって商品化することを考えるとワクワク感も。

2015年5月、「迷わず行けよ行けば分かるさ」そんな言葉が頭によぎりながらもようやくスタート地点に立てた思い。でもまだスタートはしてないですよね。これからです。