そうだ、事業計画をつくろう-後編

そうだ、事業計画をつくろう-後編

どうやって事業計画書を作ればいいんだろう?

革のPCバッグ開発事業の資金獲得のため補助金・助成金などの獲得を考えていましたが「何故革でつくるの?」「どんな特長があるの?」「ふつうのバッグと何が違うの?」「ニーズはあるの?」と問われたときに、バッグのことばかり考えていて事業として何も考えてなかったことに気づかされました。さらにPCバッグについても漠然としたイメージでしか語れたませんでした。

相談できる人もいなかったため、まず事業としての骨格を固めて自分で整理しよう。自分の考えをまとめる。分析する、問題点を把握する。ざっくりと事業計画をつくることにしました。

ビジョン、ミッション、アクションプランとかいろいろ定めることはありますがどのような項目をまとめて、どのようなデータを持つべきか。少し詳しくまとめておきたいと思い色々調べてみることにしました。何か事業計画の事例などないかネットで検索しましたが、見本となるような事業計画書は見つかりませんでした。

参考となる事業計画のサンプル

ネットで調べていると「事業計画書のテンプレートなら」というベタな広告が目に留まりました。クリックしてbizoceanというサイトにアクセスしました。

こちらは見積書、契約書といった書式のテンプレートを扱い、その大半が無料でダウンロードできるサイトです。事業計画や企画書についても雛形だけでなくそれらの書き方について学べるコンテツがあり、今の自分にとっては至れり尽くせりのサイトでした。

その中でも事業計画の書き方については「既存事業編」「新規事業編」などとわかれており概要、市場性、マーケティングなどの個々の項目についての解説がある他、飲食業、IT業、製造業など業界別についての例もまとめてありこちらを参考にすればある程度形になる事業計画書は作れそうです。

事業計画の基本

何事もそうだと思うのですが特に最初の段階って漠然としているイメージで頭のなかであれこれ考えて煮詰まるのがすごく苦しくて大切なところ。

今回、書きだそうとしたときに煮詰まったのが「事業の前提条件」「市場性」「顧客対象・ニーズ」でした。大事なのは、実際に言葉として表現しようとしたとき「あれ、これってどうなんだろ・・・」的な事ばかり浮かんでくる事柄を調べて自分なりに納得できる見解を持つことでした。

商品・サービスを誰に、何を、どのように提供するだとかコンセプト、ニーズなど含めて自分はイメージだけでこれまでやってきたということを痛感しました。

当然のことですが、自分のやろうとしていることを整理するだけでなく、ビジネスパートナーとして提携して欲しい相手に伝えて理解してもらうことを想定しました。そうでないと自分だけ理解できればいいメモや備忘録にしかならず、いざというときにはまた同じ失敗を繰り返すことになるのではと思いました。

事業計画書に説得力を持たす必要があり、市場規模や皮革、バッグなどの業界の指標や動向も調べました。数値関係の資料はネットで検索すれば経済産業省やシンクタンク、マーケティング関係のサイトの年次レポートや白書にあり、それらを参考にしました。皮革(タンナー)業界のもう少し詳しい情報などは地元の業界関係の資料を調べました。

ある程度詳しく調べておき、それらの内容はマインドマップに書き留めました。マインドマップは普段から仕事などで案件のヒヤリングや調査などで自身の頭の中を整理するのによく使っています。使うソフトはフリーソフトで高機能なXMind。高機能でおすすめです。

2014年5月。たたき台となる最初の事業計画をまとめました。競合の分析やコンセプトなど色々項目はありますが自分の中で良かったと思う所はまだまだ弱いところは自覚しながらもターゲットや差別化などが整理できたというところ。差別化の部分では、当初から考えていた革プリントに関しても文章に起こしてみて実際に取り組むべき課題などが見えてきました。

最初の「事業計画書」公開します

革のPCバッグプロジェクト「moe」最初の事業計画書

今回、その最初の事業計画書を公開します(一部非公開)。実働計画としてはまさに第一歩。この時点ではブランド名や裏地の選択といったオンリーワンバッグサービスは生まれておらずオープンも1年たらずの想定でした。

この後、実際のバッグの試作開発や補助金・経営革新計画申請での事業計画の見直しや改善を何度も繰り返しオープンする段階と比較するとかなり軌道修正しました。1年で立ち上げるつもりが2年かかったのですから当然ですよね。数値などは今見る完全に絵に描いた餅というかけっこうアバウトな感じもありますが当時はこれでそれなりにイケてるつもりでした(笑)。

振り返ってみて良かったと思うことは事業について常に考えるようになったことだと思います。この後、この事業計画や集めた資料をもとに補助金や経営革新計画に取り組んでいくことになります。

★「こだわり」を持てる 革製ノートPCバッグ販売事業計画書
http://moe-bag.jp/data/pcbag_planning.pdf